大阪大学人工知能研究会第6回、八木康史先生のコンピュータビジョンの世界へ行ってきました
こんにちは。大阪も徐々に暑くなってきて大変なsunday150です。
さて、今、スタバに逃げ込んで、暑さを凌いでいます。
仕事で刺激が足りないので、IT勉強会へ参加しています。
今回は、大阪大学人工知能研究会第6回に参加しました。
目次
1.参加した勉強会=大阪大学人工知能研究会の第6回
八木康史先生による「コンピュータビジョン」がテーマでした。
会場の様子はこちら
Twitter上に流していた方の埋め込みツイートです
大阪大学の人工知能研究会 にお邪魔してきました。 pic.twitter.com/60jd1i52Iq
— Cafe Malacca カフェマラッカ (@CafeMalacca) 2016年6月11日
2.大阪大学人工知能研究会って何?
本研究会は「AIR」という名称で、関西圏の多様な方々が有志として開催されています。
元々は大阪大学の学生や教職員の方々が始められたものだと思いますが、
今では、社会人もいたり、京都大学とも連携したり、参加メンバの幅が広がっているようです。
大阪大学人工知能研究会 | AIR at Osaka University
また、最近の記事「DeNA前会長の春田氏、AIベンチャー設立 :日本経済新聞」ですが、AIRも関わっているのではないかと思っています(あくまで個人的な推測です)
なぜなら、
と書かれていましたので。
3.八木康史先生の紹介
日本のコンピュータビジョン界の重鎮です。
情報科学研究科 産業科学研究所 複合知能メディア研究分野にご所属されていらっしゃいます。
熱き講演で予定時間を大幅にオーバー!(そのため、質疑応答が無かったのが残念でした)。しかし、コンピュービジョンの応用例(機器や動画)をたっぷり見れました。
ナイスガイな風貌の方です。以下でご確認ください。
全方位カメラによる映像取得や、歩行認証など、あれ?これ見たことあるぞ!というものが沢山出てきました。 今でこそ、XBox365のKinectといった、人の動きで操作するゲームがありますが、それよりも昔に、 ストリートファイターを人の動きで対戦させる実験を実現されていたそうです。 実際の映像を見ましたが、結構、驚きました。被験者の動きに追随して、リュウやケンがパンチ、キック、昇竜拳(懐かしい!)を繰り出していました。
研究室の強みや特徴としては以下を挙げていらっしゃいました。
- 「実際に機器を作ることが多かった」
- 「実際の歩行データを大量保有している」(歩容認証の話し)
- 「外部団体との共同研究、イベント開催」(例:科学未来館、警察庁)
確かに、応用工学の分野は理論ばかりを突き詰めてもダメで、実際に機器を作って、データで検証してなんぼですよね。
一方で、歩行データなどの収集は、個人情報に関わるセンシティブな内容ですから、そう簡単に収集できるものではありません。 さらに、収集したデータをデーターベースとして整備することも並大抵のことではありません。
長年に渡る実際のデータベースの蓄積は、八木先生の研究室が持つ競争優位の1つですね。 他の研究室もこれでは簡単には真似できませんね。
研究成果の活用事例として、警察の捜査支援に活用されているそうです。改めて調べていく中で気づきましたが、 科学捜査研究所(警視庁)、科学警察研究所(警察庁)と2つあるんですね。先生が言っていたのはどっちのことなのか...。
犯罪捜査支援のための歩容に基づく人物鑑定システム
研究室の受賞歴として、情報処理学会を中心に毎年何かしらの賞を獲得されています。
多すぎて書ききれないほどですが、八木先生自身としては「電子情報通信学会論文賞」「最優秀論文賞(MIRU長尾賞)/優秀論文賞(MIRU/CVIM研究会)-情報処理学会」などがあるようです。
4.俺は歩容認証についてこう思いました
八木先生が研究している「歩容認証」を使えば、カメラで撮影した、遠くの人物の年齢や性別を推測できるようです。
「歩容認証」と「店舗内の行動分析ソリューション」(ABEJA)を組み合わせれば、例えば、以下が実現できるのではないかと思いました。
- 遠くから歩いている来店者の属性を推測し、入店時に最適なサービスを即座に提供
- 店舗内の人々の属性(性別や年齢)を推測して、最適なBGMを流したり、空調をコントロール
- 過去の来店時の歩行データから、リピート顧客か推測してカスタマイズされたサービス提供
(店舗サービスへユーザ登録させる方法もあるかと思いますが、必ずしもそういう来店者ばかりではないし、来店者は店舗内でチェックインしなくてはいけない手間がかかります)
もし、店舗サービスへ登録したユーザIDと歩行データを紐づけられれば、店舗に近づいただけで登録ユーザを特定し、ネットとリアルの過去行動をディープラーニングで解析して、より個人にカスタマイズ化された最適なサービスをリアルタイムに提供できると思いました。
5.最後に、八木先生のお言葉
最後になりましたが、八木先生が「八木 康史 教授 | 大阪大学 ヒューマンウェアイノベーション博士課程プログラム」でこんなことをおっしゃっていました。
計算機がものをみる能力の創成こそ、知能の始まりである。
「みる」知能は、ヒトの生活に変化を与え、新たなイノベーションの始まりとなる
コンピュータビジョン、目が離せない世界ですね! !
ーーー追記ーーー
「コンピュータビジョン」について補足も書きました。
ご参考に。